【名護】名護市大浦のわんさか大浦パークにあるジュゴンのオブジェが10日、市瀬嵩の瀬嵩の浜入口に移設された。わんさか大浦パークによると、10年ほど前に、県内の民間企業が経営する店舗の閉店に伴って譲り受けた。パークでは海を背景にした写真スポットとして利用客に愛されてきたが、近年はオブジェを支える支柱の劣化など、維持管理が課題になっていた。じゅごんの里が大浦に隣接する瀨嵩での活用を目指して寄贈を受けた。
強化プラスチック製で体長約1.5メートルのオブジェは、新たに作り直された高さ約2.5メートルの金属製の支柱に固定されている。
辺野古・大浦湾一帯は2019年、米NGOが世界的に重要な海域を認定する「ホープスポット」に選ばれた。22年に県が実施した調査では、大浦湾に近い久志沿岸海域で見つかったふんからジュゴンのDNAが検出されている。
じゅごんの里代表の東恩納琢磨さんは「大浦湾に生息していたジュゴンのことを、通行する人が知るきっかけになればいい」と願った。