「ウーニー」疾走、祭り最高潮 パーレー、ミーラク奉納 竹富黒島豊年祭 沖縄


「ウーニー」疾走、祭り最高潮 パーレー、ミーラク奉納 竹富黒島豊年祭 沖縄 パーレー競漕で、下船し浜を疾走するウーニー =20日、竹富町黒島の宮里海岸
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 【黒島=竹富】今年の豊作への感謝と来年の豊穣(ほうじょう)を祈願する竹富町黒島の豊年祭が20日、黒島の宮里海岸であった。青空が広がり強い日差しが照りつける中、島民や郷友会員らが村対抗のパーレー(爬竜船)競漕(きょうそう)やミーラク(弥勒)行列などを奉納した。

 黒島公民館初の女性館長となった宮喜みゆきさんが「先人のつくった祭りに感謝し、豊年祭の開催により伝統文化を継承していく」とあいさつした。

 パーレー競漕は黒島独特の奉納神事。長老から杯を受けたふんどし姿の「ウーニー」と呼ばれる走り手が浜を疾走して船に乗り込み、沖合にあるフキ(浮き)を拾って浜に戻り下船した後、浜を駆け上がって長老の元に到着するまでを競う。

 住民らは砂浜から歓声を上げながらこぎ手やウーニーに声援を送り、会場は大盛り上がりだった。

 競漕後は互いの村の住民らが一緒になって巻き踊りをささげ、豊作を祈願した。最後は大人数で舟を持ち上げ陸に揚げる「ユー揚げ」で締めくくった。 

(照屋大哲)