【多良間】竜宮の神へ五穀豊穣と集落の繁栄を感謝し、向こう1年間の豊作と豊漁を祈願する多良間村の豊年祭で村指定無形民俗文化財の「スツウプナカ」が5月28~30日の3日間、村内にある4カ所の祭場で執り行われた。29日、各祭場で行われた本番(ピィトゥガウェー)では、ツカサを先頭に二才頭(ニサイガッサ)、村や各界の代表者らを招いて「ヤッカ、ヤッカ」のはやしにあわせてミス(神酒)を回し飲んだ。
祭場4カ所は長瀬川宗根(ナガシガーシュニ)、札屋宗根(フダヤーシュニ)、南宗根(ウイヤーシュニ)、新池宗根(アレーキシュニ)。新型コロナウイルス禍でここ数年は規模を縮小して神事のみが行われていたが、今回は招待客を招いての5年ぶりの通常開催となった。
28日深夜、各祭場で行われた「暁のニガイ」ではシュリ魚やミス(神酒)を供え、神に願いを通す役割の「シャスプ」が五穀豊穣(ほうじょう)に感謝をして、健康祈願した。
スツウプナカは、国指定重要無形民俗文化財「八月踊り」とともに村の2大行事の一つとなっている。
(清村めぐみ通信員)