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宜野座村・惣慶区 ガーエー合戦 熱気最高潮 豊穣・繁栄願い大綱引き 沖縄


宜野座村・惣慶区 ガーエー合戦 熱気最高潮 豊穣・繁栄願い大綱引き 沖縄 宜野座村惣慶区の豊年祭の綱引きに参加する区民ら =7月30日、宜野座村惣慶区公民館前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 宜野座村惣慶区(伊芸勝也区長)で7月30日(旧暦6月25日)、豊年祭が開催された。区を「前原」と「後原」に二分しての綱引きに多数の区民が参加。惣慶区の心意気である「惣慶根性」の絆と連帯を深め、にぎわった。

 午後5時過ぎから前原は区の象徴であるロータリー「ヘムトゥマ」に、後原は公民館近くの「あじまー」に集い始め、手火がたかれ、銅鑼やほら貝を鳴らし、青年会が旗頭を振って「ガーエー」を行うなど、綱引き本番へと士気を高めた。午後7時過ぎ、かつての綱引きの開催場所だった「神アシャギ屋」前でガーエーの奉納を終えると、公民館前にあふれるほどの区民が結集し、熱気も最高潮。本番直前のガーエー合戦で「嘉例」をつけた後、区長の合図で両者激突。綱引き開始73秒で後原が勝利した。

 綱の上に乗る「仕度」では、後原は勇ましい武士を仲栄真優志さん(小6)、伊芸勇志さん(小5)が、前原は琉装の姫役を仲間佐笑さん(小4)と伊藝結音さん(小4)が担った。児童らは「大人がしっかりと足をつかんでくれていたので安心して楽しめた」と話した。

 伊芸区長は「豊年祭行事の成功を願い区職員、行政委員長、産業経済委員長でお宮で御願した。綱引きでは前原が勝つと無病息災と子宝に恵まれ、後原が勝つと五穀豊穣(ほうじょう)と豊年満作になると言われている。ガーエーは両方が勝利者。大成功に終わり感慨深い」と区の結束を喜んだ。

 (池辺賢児通信員)