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60代女性から「海外送金」相談され コンビニ店員、ロマンス詐欺防ぐ 沖縄署が表彰


60代女性から「海外送金」相談され コンビニ店員、ロマンス詐欺防ぐ 沖縄署が表彰 (右から)沖縄署の金城署長、感謝状を受け取ったローソン沖縄市役所前店の新垣さん、比嘉さん、喜屋武さん、同署の殿内孝志副署長=8月27日、沖縄市山里の沖縄署
この記事を書いた人 Avatar photo 西田 悠

 【沖縄】沖縄署(金城重成署長)は8月27日、60代女性が交流サイト(SNS)で知り合った男から現金をだまし取られそうになるSNS型ロマンス詐欺を未然に防止したとして、ローソン沖縄市役所前店オーナーの比嘉久子さん(39)、店員の喜屋武智絵さん(32)、新垣聖音(せいね)さん(15)に感謝状を贈った。金城署長は3人に感謝を伝え「引き続き犯罪全般の抑止にご協力いただきたい」と呼びかけた。

 沖縄署や同店によると、女性はフェイスブック上で自称シンガポール出身の男からメッセージを受け、その後ラインに移行して男と交流を重ねた。海外旅行の話題になり、男から女性に、旅行資金の捻出を名目として投資用のアカウント登録料10万円を海外の法人口座に送金するよう依頼があったという。

 6月28日午後、女性は同店を訪れ、ATMから送金しようとするも方法が分からず、レジ業務中だった喜屋武さんと新垣さんに声をかけた。2人は中高年の女性による海外送金を不審に思い、比嘉さんに相談。詐欺の可能性があるとして3人で女性を説得し、送金を防いだ。

 数日後、女性は沖縄署を訪れ、「店員のおかげで被害に遭わずに済んだ。お礼を言いたい」と申し出たという。比嘉さんは「相手に対して親切、丁寧に対応していれば(犯罪被害を)未然に防げることもあると思う。人助けになって良かった」とほほえんだ。 

(西田悠)