手話使い「見えるラジオ」耳が聞こえなくても楽しめる よしもとの大屋あゆみさん FMぎのわん 沖縄


手話使い「見えるラジオ」耳が聞こえなくても楽しめる よしもとの大屋あゆみさん FMぎのわん 沖縄 手話とトークで笑いを届ける大屋あゆみさん=9月20日、宜野湾市のFMぎのわん
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 【宜野湾】よしもと沖縄に所属する芸人の大屋あゆみさんは8月から、耳が聞こえない人でも聞こえる人でも楽しめるラジオ番組「大屋あゆみの見えるラジオ」(FMぎのわん金曜午後8時半~)を開始した。

 両親が耳が聞こえないろう者という大屋さんは、音の言語より先に手話を習得した。耳が聞こえる人と聞こえない人、双方の気持ちや文化を知る大屋さんだからこそできるラジオ番組で笑いを届けている。番組は、大屋さんのユーチューブやFMぎのわんの「ツイキャス」などから映像付きで視聴できる。テーマを設定し、届いたお便りでフリートークをしており、話の内容は大屋さんが同時に手話で届けている。

 大屋さんはろう者の両親に育てられた一方、自身は耳が聞こえることについて「自分はどんな立場にあるのか」という不安感があった。ある時、聴覚障がいのある親を持つ子どもを指す「コーダ」という言葉を知り安心感を覚えたという。聞こえない人と聞こえる人のどちらの気持ちも分かるからこそ、ろう者ならではの文化などを伝えていきたいと考えるようになった。

 大屋さんは「世の中のエンタメコンテンツはろう者向けでないことも多い。このラジオではろう者は楽しんで、聞こえる人はろう者の文化を知るきっかけになってくれるとうれしい」と笑顔を見せた。

(福田修平)

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