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「チーム」意識し全う 代表目指し「プレーの質を上げる」 男子ハンドボールの東江雄斗 <パリへ挑む沖縄県勢>


「チーム」意識し全う 代表目指し「プレーの質を上げる」 男子ハンドボールの東江雄斗 <パリへ挑む沖縄県勢> シュートを放つジークスター東京の東江雄斗(ジークスター東京提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 東京五輪の後から、日本代表の主将としてチームを支えている。プレーのみに集中していた以前と比べ、チーム全体を意識するようになった。36年ぶりに自力で五輪切符をつかんだ2023年10月のパリ五輪男子アジア予選は、チームのまとめ役を全う。「試合ごとにチームが成長し、一丸となって戦えた」

 攻撃の中心となった安平光佑など海外組との調整期間が短かったこともあり、大会中は連日ミーティングを重ね、チームで戦術を確かめ合った。安平が提案する連係などのアイデアを受け入れる一方、シグルドン監督が目指す方向性を見失わないよう調整した。

 監督からの信頼は厚い。大会直前のけがで本調子ではなく、出場時間は限られたが、攻撃が停滞した場面などで投入された。「(安平とは)違った戦術や攻撃のテンポを出した」と味方を生かしたパスワークで流れを引き寄せた。

 東京五輪の頃からけがに悩まされている。22年12月はひざを手術し、リハビリに集中した。23年10月のパリ五輪男子アジア予選などに合わせ、この時期を選んだ。「今季は動きがよくなっている」と成果を実感する。

 1月に世界選手権の出場権を懸けたアジア選手権がある。日本リーグのシーズンが終わった6月以降の代表合宿で、五輪代表メンバーが絞られていく見込みだ。「まずは代表に選ばれる。そのためにプレーの質を上げる」。コートを躍動する姿を描いている。
(古川峻)


 あがりえ・ゆうと 1993年7月6日生まれ。浦添市出身。神森中―興南高―早大出。日本リーグの大同特殊鋼フェニックスを経て、2021年からジークスター東京に所属。