有料

又吉(ソフトバンク)優勝に貢献へ チームのために結果<プロ野球キャンプ>


又吉(ソフトバンク)優勝に貢献へ チームのために結果<プロ野球キャンプ> バランスを意識して腕を振るソフトバンクの又吉克樹=6日、宮崎市生目の杜運動公園野球場(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 「この1カ月で鍛え、3月に結果を残して開幕で1軍に入る。その道順を丁寧に歩いて行きたい」。福岡ソフトバンクホークスの又吉克樹(33)=西原高―環太平洋大出=は1軍定着への覚悟を示し、チーム4年ぶりのリーグ優勝への貢献を誓う。

 春季キャンプ第2クール初日の6日はブルペンで49球を放った。バランスを意識し、変化球を交えつつ、真っすぐを力強く投げ込む。球速や軌道などをマシンで計測。自らのイメージと投球のデータのずれを分析した。「自分のイメージに近い軌道や数値も出た。強度を上げたときにぶれないように」と手応えを感じながらも、研究に余念はない。

 中日から移籍したばかりの2022年度、チームはリーグ2位で優勝を逃した。3位となった昨季は32試合に登板し、2勝2敗で10ホールド、防御率は2・25だった。「ホークスというのは優勝が求められるチーム。(勝利に)貢献できていないと感じる。今年1年間フルでやっていきたい」と目指す姿はまだまだ先にある。

 昨年は開幕1軍スタートだったが、不調から4月に登録抹消に。7月に再び昇格し、その後の26試合マウンドに立った。失点したのは3試合のみと調子を取り戻したが、「昨年は際どい所を狙いすぎてボールになってしまった。今年は、ずれをなくし、狙ったところがしっかりストライクになるよう調整したい」と精度を意識する。

 今季でプロ11年目。ここまで通算463試合に登板し、167ホールドと数字を積み上げてきた。500試合、200ホールドに向けて数字も意識するが、必要とされる場面で任された役割を全うすることが第一だ。

 「1年間通して、やり続けた結果、達成できるのが理想。数字を目標にすると、チームのためのピッチングではなくなる」と鷹戦士としての勝利にこだわる。「そのためには1軍にいないといけない」と自身にプレッシャーをかけて追い込む。

 「子どもたちのモチベーションになりたい。それが自身の原動力でもある」。便利屋として1軍で投げきり、頂きを目指して飛び立つ。

 (名波一樹)