国頭村のくいなエコ・スポレク公園にあるウエイトトレーニングハウスは熱気に満ちていた。1月の代表合宿に、重量挙げのパリ五輪代表選考レースに残る5人が集まった。アップテンポの音楽が流れる室内で、男子73キロ級の宮本昌典(沖縄工高―東京国際大出、同大職)は120キロのバーベルをハイペースでリズムよく持ち上げていた。リラックスしながらも夏に向け引き締まった表情を見せた。
メダルも期待されていた東京五輪は7位で終わった。悔し涙を流してから2年半余り。パリに懸ける思いは強い。「今までやってきた十数年の総まとめをする時期に入ってきた。集大成を見せられればと思っている」
五輪選考レース最後の大会になるワールドカップが3月31日、タイで開幕した。この大会で五輪ランクが最終的に確定し、基本的に10位以内が五輪への出場権を得る。国内の出場枠は1人。現在、ランク4位につく宮本は4日に出場する。
「今でも挑戦者だが、東京五輪の時とは違う。今は自分に自信がある」。大詰めの選考レースに思いをたぎらせる。
(古川峻)
「最後まで油断せず」 1人の出場枠 獲得へ 重量挙げ男子73キロ級・宮本昌典<沖縄からパリへ 五輪選考大詰め>1の続き
「東京」の悔し涙越え、集大成へ から続く>> 重量挙げ男子73キロ級の宮本昌典(沖縄工高―東京国際大出、同大職)が4日、五輪出場を懸けてワールドカップに挑む …