サッカーJ3・FC琉球を運営する「琉球フットボールクラブ」の柳澤大輔社長、倉林啓士郎会長が8日、那覇市内で会見し、ホームとして使用している沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムの屋根がJリーグのライセンス取得基準を満たしていないとして、J2に昇格できない可能性があることを明らかにした。
FC琉球は現在3位に付けており、J2返り咲きに期待が高まっている。FC琉球は県の新スタジアム構想を基に、これまで特例措置としてライセンスを得ていたが、6月末の来シーズンのライセンス申請が迫る5月末、Jリーグ側から「スタジアム整備の進捗(しんちょく)が見られず、ライセンス交付が難しい可能性がある」と伝えられたという。
県が掲げるJ1規格の新スタジアム建設構想は、調査費は計上されているものの、具体的な整備費の予算措置がなされておらず、完成のめどは立っていない。
ことし9月にライセンスの判定結果が出されるが、ライセンスを取得できなければ最終成績でJ3上位2チームの自動昇格枠に入ったり、上位チームによる昇格争いで勝ち残ったりしてもJ2昇格が見送られることになる。
琉球フットボールクラブの柳澤社長、倉林会長は「沖縄県側で行う資金調達のほか、民間側でお金を集めることは沖縄という地政上や経済規模の観点からも難しい部分もあるが、クラブとしても責任をもって取り組んいく。あらゆる可能性を模索したい」とした上で、県が掲げる「『スポーツアイランド沖縄』の形成」に触れ、「(新スタジアムの整備は)県民の皆さまの豊かな生活につながると信じている。機運醸成のためにも、スタジアムに足を運び、FC琉球を応援してほしい」と訴えた。