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辺野古側の埋め立て、99.5%に その後も続くダンプ搬入に大浦湾用の「仮置き」指摘 市民団体 沖縄


辺野古側の埋め立て、99.5%に その後も続くダンプ搬入に大浦湾用の「仮置き」指摘 市民団体 沖縄 前川智宏土木建築部長(手前左)と面談する本部町島ぐるみ会議の北上田毅顧問ら=27日、県庁
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 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、キャンプ・シュワブ南側(辺野古側)の埋め立てが9月末の時点で必要な土砂約319万立方メートルの99・5%に当たる約318万立方メートルとなったことが28日までに分かった。10月1日以降もダンプによる土砂の搬入は続いており、市民団体は「辺野古側の埋め立ては既に終わっているはずで、承認されていない大浦湾側の埋め立て用土砂を仮置きしているのではないか」と指摘し、防衛局に指導するよう県へ要請した。

 沖縄防衛局は取材に対し「現在転圧作業を実施しているほか、赤土流出防止対策のための土砂の搬入を行っており、大浦湾側の埋め立てに使用する土砂の仮置きは実施していない」と回答した。

 本部町の本部港塩川地区と名護市の安和桟橋で辺野古への土砂海上搬送のために使われるダンプの台数をカウントしている本部町島ぐるみ会議によると、10月1~23日にかけて、合計1万4160台のダンプが使われたという。「ダンプ台数から、既に辺野古側埋め立てに必要な土砂量は超えている」と指摘する。

 同島ぐるみ会議は24日、玉城デニー知事宛てに要請書を出し、防衛局に対して仮置き工事を速やかに中止するよう強く指導することや、本部港塩川地区でのベルトコンベア設置のための港湾施設使用申請を11月以降許可しないことなどを求めた。27日には県庁で前川智宏土木建築部長と面談し、同要請について意見交換した。県はベルトコンベア設置許可について26日に11月分の使用申請を許可したという。

 (沖田有吾、與那原采恵)