玉城デニー知事の4年ぶりの台湾訪問は、経済団体との面会が中心となる。台湾政府関係者と会わないことについて台湾側の関係者には「来年1月の総統選前でもあり、台湾当局は7月に中国を訪問した知事と距離を置きたい」との見方もある。また、「台湾では玉城知事は既に『親中』というレッテルが貼られている」と懸念を示す。
知事は25日までの台湾滞在中、台日産業技術合作促進会(TJCIT)をはじめ、台北市電脳公会(コンピューター協会)や中華民国全国商業総会などIT関係や経済団体の担当者らと面会。台湾側の関係者によると、当初県側は台湾政府が直轄する研究施設の見学も検討していたが、知事の7月の訪中直後のタイミングで、研究施設が台湾側関係者からの打診の段階で断ったという。
7月に玉城知事が日本国際貿易促進協会(会長・河野洋平元衆院議長)の代表団の一員として訪中した際、台湾主要メディアの報道の中には「親中派の沖縄県知事ら一行は中国政府にハイスペックで接待された」という内容の記事もあった。台湾側の関係者は「今回何のために知事が台湾に来るか分からない。目立たない日程がちょうどいいかも」と冷ややかに見ている。(呉俐君)