【石垣】米海軍のミサイル駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」が3月中旬に石垣港クルーズ船バースへの寄港を通知している件で、駆逐艦が接岸せず、バース沖合に停泊する形を取って寄港予定を維持することが11日までに、複数の関係者への取材で分かった。乗員は船を乗り換え上陸する可能性がある。
石垣市は入港を不可としていた。沖合停泊による港湾利用が実行されれば、米軍にとっては運用の幅が広がる。県内の民間インフラの利用拡大を進める米軍の狙いが透ける。
「補給と休養」を目的とした米軍からの寄港通知に石垣市港湾課は9日、駆逐艦の喫水(船底から海面までの長さ)が深いため、入港を不可とした。
関係者によると、駆逐艦はバースから沖合約3キロメートルの「検疫錨地(びょうち)」に停泊する。日程は当初通知と同じく3月11~14日。中山義隆市長は11日、沖合停泊について「連絡は来ていない」としている。
(照屋大哲、明真南斗)