沖縄の「特殊詐欺」被害、わずか2カ月で既に1億円超え…SNSからFX投資話、有名人かたる手口も


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この記事を書いた人 Avatar photo 高辻 浩之

 沖縄県警が1月から2月末までに認知した特殊詐欺被害は16件に上り、被害総額が1億円を超えることが3日までに、県警のまとめで分かった。

 2023年は年間で48件(暫定値)、被害総額は2億円超となり過去5年で最悪となったが、今年はわずか2カ月で被害額が1億円を超えた。中でも交流サイト(SNS)を介し、FX(外国為替証拠金取引)などの投資話を持ち掛ける金融商品詐欺の被害が目立つという。ほかにもSNSを通じて、有名投資家をかたり、偽アプリに誘導するなどして、現金をだまし取る手口が確認されているという。

 県警によると、県警が認知した2月末時点の特殊詐欺被害16件のうち、金融商品詐欺は6件、被害額は約1億円に上る。金融商品詐欺被害を比べると23年は年間12件、被害額は約8千万円で、今年は2カ月間で昨年の被害額を上回った。2月にSNSで投資を持ち掛けられた本島北部の60代男性が現金計3800万円をだまし取られる被害があった。

 県警によると、SNSなどを介して知り合った人に、投資を進められ偽アプリに誘導される事案が相次ぐ。偽アプリ上では投資に合わせて利益が上がっているように表示され、いったん少額の利益分配をするなどし、被害者を信用させる。さらに追加投資を求め現金を振り込ませた後、音信不通になるという。

 県警はSNSなどを通じて面識のない人から投資の誘いがあった場合は、詐欺の可能性があるとし、すぐに返信したり、現金を振り込んだりせずに、周囲の人や最寄りの警察署に相談するよう注意を呼びかけている。

(高辻浩之)