【動画】世界でわずか4500羽。沖縄の冬の干潟で会えるクロツラヘラサギ <沖縄・海の生き物たちVol.24>

  • 沖縄県全体
このエントリーをはてなブックマークに追加


平らなくちばしで行ったり来たり


干潟は季節によって主役が交代します。暖かい時期はカニがたくさん。シオマネキの仲間や、ミナミコメツキガニのかわいい姿を見ることができます。でも、北風が吹くとカニの仲間は動きが悪くなり、砂の中に潜ってしまいます。その代わり、冬の干潟を堂々と歩き回るのが、渡り鳥たちです。

中でも人気なのはクロツラヘラサギ。絶滅危惧種で、世界各地で一斉に個体数を調べた結果、約4500羽が確認されています。夏は朝鮮半島などで子育てをし、冬には暖かい地域に移動します。沖縄では10〜3月頃に見ることができますが、数は毎年20羽前後です。

たまに春が過ぎても沖縄に居残っていたら、それはまだ繁殖しない若者。明るい色のくちばしが若い証拠です。大人になると、くちばし全体が真っ黒になります。

この鳥は、ヘラのようなくちばしを水の中に突っ込んで、左右に首を振りながら餌を探すのですが、よくあれで餌が取れるよな、と思うような探り方です。魚ならすぐに逃げてしまいそう。そのせいか、干潟にいる間、眠る時以外はずーっと餌探しをしていることが多いです。

最近は、干潟や水辺にもごみが目立ちます。特に釣り糸が捨てられていると、くちばしにからまってしまうことも…。これからも貴重なクロツラに出会えるよう、きれいな干潟を残していきたいですね!



Vol. 24 クロツラヘラサギ

Platalea minor



● 目:ペリカン目 Pelecaniformes

● 科:トキ科 Threskiornithidae

● 属:ヘラサギ属 Platalea

 



動画撮影:
クロツラヘラサギ 2016年3月8日、2020年2月14日(豊見城市・漫湖)

動画撮影・編集&執筆

鹿谷法一(しかたに・のりかず しかたに自然案内)

琉球大卒、東大大学院修了、博士(農学)。広島に生まれ、海に憧れて1981年に沖縄へ。専門はカニなどの甲殻類。生き物の形とはたらきの関係に興味がある。最近は、沖縄の貝殻を削って磨くシェルクラフトを行っている。

鹿谷麻夕(しかたに・まゆ しかたに自然案内)

東洋大、琉球大卒。東大大学院中退。東京に生まれ、20代半ばでサンゴ礁に興味を持ち、1993年に沖縄へ。2003年より、しかたに自然案内として県内で海の環境教育を始める。しかたに自然案内代表。手作りぬいぐるみで海を伝える、あーまんシアターも主宰。

 

これも読みたい!

 

◆【動画】薄っぺらいのに肉食系! 岩場のハンター「ヒラムシ」〈沖縄・海の生き物たちVol.7〉

https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-816406.html

 

◆【動画】砂地に伸びる半透明のベロベロの正体は…タテジマユムシ<沖縄・海の生き物たちvol.15>

https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-926169.html

 

◆【動画】冬の干潟でひなたぼっこ??謎がいっぱいのミステリアスさが魅力のサンゴヨコバサミ<沖縄・海の生き物たちVol.22>

https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-1045423.html

 



前の記事〝擬人化〟の人間心理を知りたくて...
次の記事失敗から生まれた人気菓子「幻の味...