Create The Future~未来をつくる~ Ryukyufrogs 8期生レポート〈9〉 島尻優楓(県立八重山高校3年)


Create The Future~未来をつくる~ Ryukyufrogs 8期生レポート〈9〉 島尻優楓(県立八重山高校3年)
この記事を書いた人 佐藤 ひろこ

 沖縄から次世代のITビジネスリーダーを発掘し、育成するプロジェクト。それが「Ryukyufrogs(リュウキュウ・フロッグス)」です。2007年に「IT frogs」としてスタートし、2016年度は8期生9人が英語やプレゼン研修、米国シリコンバレー派遣などに挑み、新しいサービスを生み出そうと準備を進めています。12月11日の報告会「Leap Day」に向け、大海を泳ぎ始めた9人のカエル(frog)たちをご紹介します。最終回の第9回目は島尻優楓さん(県立八重山高校3年)です。

「Woman’s Startup Lab」 CEOの堀江愛利さん(後列左から3人目)からお話を伺いました= 2016年8月22日、米カリフォルニア州のシリコンバレー

好きなこと追求したい

―「Ryukyufrogs」に参加しようと思ったきっかけを教えてください

 島尻 私は去年、東京でのプログラムに参加しました。その時に知り合った友達がRyukyufrogs7期生だったことが参加するきっかけです。高校生活の中で、これまでいくつかの海外や県外の研修に参加してきましたが、Ryukyufrogsでさらに世界が広がり、挑戦して良かったと心の底から思っています。

 私は今年受験生なので応募すること自体、周りからすごく心配されました。しかし、両親が自分の好きなことなら絶対に挑戦するべきだと言ってくれたおかげで応募することができました。

 私は石垣島に住んでいますが、今年から初めて離島枠ができ、毎回の本島での研修のための交通費を出していただけたのです。離島に住んでいる中高生にも大きな夢を与えてもらえたことをとても嬉しく思います。応募の理由は、世界最大の起業都市といわれるシリコンバレー研修があること、半年間という長期的なスパンでさまざまな学びを得られることにひかれたからです。
 

―研修を通して、最も印象に残ったことは何ですか?

 島尻 シリコンバレー研修の中で「Women’s Startup Lab」CEOの堀江愛利さんからお話を聞きました。堀江さんの「自分の可能性を信じてやれば絶対できる」「常に行動すること」という言葉が印象に残っています。

 頭の中で考えてばかりいるのではなく、やりたいと思ったことをすぐ始めることが大切であると知りました。
 

何度も挑戦し続ける

仲間たちとの語らい=2016年8月15日、米カリフォルニア州のスタンフォード大学

―シリコンバレー研修を終え、自分の変化をどう感じていますか?

 島尻 私は、シリコンバレー研修を通し、常に挑戦し行動し続けることの大切さを実感しました。出会った方々はみんなとても輝いていて、私もこんな風に生きたいと強く思いました。

 私自身が一番変わったことは、周りの目を気にせず、自分が本当にやりたいと思うことを全力でできるようになったことです。そして、いい意味で本気で人とぶつかり、考えを話せるようになりました。

 新しいものを創り出すためには、そのプロセスの中で何度も何度も挑戦し続け、試行錯誤することが必要だと知りました。Google、スターンフォード大学、Fuji Film Open Innovation Lab、サンフランシスコ日本領事館、Plug and Playなど多くの場所を訪れ、現地で働く方からお話を聞いたことで、将来の目標を持てるようになりました。CEOの方、エンジニアの方、ベンチャーキャピタルの方、弁護士の方、シリコンバレーに留学・インターンしている日本や海外の大学生など、本当にたくさんの出会いがありました。毎日が刺激と学びの連続でした。

 知識としてだけでなく、それを分かった上で自分自身との向き合い方を探し、最善を尽くすことを意識するようになりました。シリコンバレー研修での経験は、日常生活の全てのことにおいてプラスになりました。
 

いじめを減らしたい

最先端の技術に触れることができました=2016年8月16日、米カリフォルニア州のグーグル本社

―今開発中のサービスは、社会にどんなイノベーションを起こしますか? そしてそのサービスに対する思いを教えてください。

 島尻  私は「いじめ」の問題について調べ、サービスを考えています。私自身が過去にいじめられた経験があるので、当時の自分と同じように苦しんでいる同世代を助けたいと思っています。半年間、いじめについてデータや本、アンケートを調べ、カウンセラーの方に直接お話を聞くなど、さまざまな方法で現状について調べてきました。

 その中で、「いじめ」は大きな課題として認識されているにもかかわらず、具体的な解決法はないのだと感じました。人それぞれのいじめに対する定義が異なり、学校という教育機関で対応することは難しい部分もあると思うからです。

 文部科学省が昨年度の小中高でのいじめの認知件数として発表しているデータは22万件以上です。しかし、これらの数字は氷山の一角でしかありません。

 SOSが届かない苦しみ、先生に相談しても無視される辛さは本当に大きいのです。だからこそ、相談を気軽にできる仕組みをつくりたいと考えています。社会全体で、いじめをなくそうという流れをつくる必要があると思います。私は、そんなきっかけになるようなサービスを目指したいです。

第1回 嘉数涼夏さんはこちら

第2回 仲松拓哉さんはこちら

第3回 畑中ひらりさんはこちら

第4回 平得永大さんはこちら

第5回 津覇悠野さんはこちら

第6回 上原ありささんはこちら

第7回 金城拓登さんはこちら

第8回 佐久間風里さんはこちら

 

 【プロフィル】

島尻優楓(しまじり・ゆか)

 石垣島大好き♡♡♡♡        

 様々な場所に行き、人と会って話すことが好きです!!!

 高1の夏にラオスに行ったことがきっかけで、団体設立やツアーの主催、平和をテーマにした活動をしてきました。平和構築について学びたいです。

 大学進学後は、物事の本質を幅広い観点から考え、どうアプローチしていけるのかフィールドワークと知識を得ながら向き合っていきたいと思います。

 日々感じたことをツイートしています☆(Twitter:@miruki2141