野菜中心のだしにこだわる、体に優しい一杯を ラーメン道君(名護市)<うちなー味まーい>112


野菜中心のだしにこだわる、体に優しい一杯を ラーメン道君(名護市)<うちなー味まーい>112 野菜中心のだしを基にスープを作り、店でブレンドした赤みそを使ったみそラーメンに、ギョーザとご飯が付いたセット(900円)
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 名護市伊差川の「ラーメン道君」は化学調味料を一切使わずに野菜中心のだしにこだわり、スープまで飲み干せる優しい味を楽しめる。店を切り盛りするのは斉藤道雄さん(81)と妻の君子さん(85)。ラーメンのおいしさや夫婦の人柄の良さなどから長年、地域の人々に愛されてきた。近年は国内外の観光客も増えている。

 店のおすすめは仕入れたみそを店でブレンドして作った赤みそのみそラーメン(600円)と、県産豚の肩ロースを使った肉厚のチャーシューが載ったチャーシューラーメン(800円)。ギョーザ5個とご飯がつくラーメンセットも人気だ。

 スープの基本となるだしは北海道産を中心に昆布や白菜など10種類の具材を使う。スープは毎日均一のおいしさを出せるように創業以来、継ぎ足して使う。化学調味料不使用は店の張り紙でアピールするほどのこだわりで「防腐剤などは体に良くない。お客さんのことを考え、体に良い野菜のスープを使っている」と道雄さんは力を込める。

斉藤道雄さん(右)と妻の君子さん、常連客の上原良典さん

 道雄さんは北海道出身。39歳の時にダムの地質調査で沖縄を訪れ、君子さんとの結婚を機に移住した。中学から高校にかけて知人のラーメン店で積み重ねた修業経験を生かそうと、1992年に現在の店を開いた。

 原材料価格の高騰が続く中、客への感謝の気持ちから当分値上げの予定はない。道雄さんは「元気なうちは、ぼけ防止のためにもやりたい」と笑顔を見せた。道雄さんと25年来の付き合いの上原良典さん(76)は「人生相談もできる憩いの場だ。元気なうちはいつまでも続けてほしい」と願った。

 営業時間は午前10時から午後9時。木曜定休。名護市伊差川903の1。電話0980(53)3681。

(武井悠)