中本清さんに遠藤石村賞 俳壇賞は伊波とをるさん 歌壇賞は神村洋子さんと宮里舞さんが同時受賞 


中本清さんに遠藤石村賞 俳壇賞は伊波とをるさん 歌壇賞は神村洋子さんと宮里舞さんが同時受賞  イメージ写真
この記事を書いた人 Avatar photo 当銘 千絵

 第45回遠藤石村賞、琉球俳壇賞、琉球歌壇賞の選考会が22日までに開かれた。過去の俳壇賞受賞者の中から俳句界の向上に寄与した人に贈られる遠藤石村賞に中本清さん(76)、俳壇賞に伊波とをるさん(75)が決まった。歌壇賞に神村洋子さん(75)と宮里舞さん(34)が選ばれ、2021年以来2年ぶりの複数受賞となった。

中本清さん(遠藤石村賞)
伊波とをるさん(琉球俳壇賞)
神村洋子さん(琉球歌壇賞)
宮里舞さん(琉球歌壇賞)

 俳壇、歌壇賞は琉球新報に月に一度掲載している「琉球俳壇」「琉球歌壇」の投稿者が対象。2023年の1年間を通して作品を毎月投稿した人の中から、上位入賞の実績などを基に選考した。

 石村賞・俳壇賞は太田幸子さんとたみなと光さんが、歌壇賞は屋良健一郎さんが選考委員を務めた。太田さんは中本さんの作品について「繊細な感性と独創性で醍醐味のある句を詠んでいる」、伊波さんについては「句材を的確に描写し、豊かな語彙と表現力で句を詠む実力を持っている」と評した。 

 屋良さんは神村さんについて「人や自然への愛が短歌という器に注がれたことで、味わいを増している」、宮里さんについて「口語体と韻律の力を味方につけ、歌のぬくもりが詩に昇華されている」と選考理由を述べた。

 石村賞、俳壇賞、歌壇賞の受賞式は、山之口貘賞、琉球新報短編小説賞、琉球新報児童文学賞と合わせて2月14日午後6時半から、琉球新報ホールで催す。

(当銘千絵)

※2月2日付文化面で選評を紹介します