沖縄を代表する2人の書が約60年ぶりによみがえった―。養秀同窓会は30日、歴史学者の東恩納寛惇と沖縄を代表する詩人、山之口貘の自筆の書の修復を終え、那覇市の首里高校で公開した。
2人は首里高校の前身の学校関係者。東恩納は沖縄県中学校の卒業生で山之口は沖縄県立第一中学校に4年生まで在学した。
養秀同窓会によると山之口の書は1958年に首里高校で座談会をした際のものではないかという。35年に発表された「座布団」が記されている。東恩納の書は60年に創立80周年を迎えた同校をたたえる内容。
劣化が進んでいた書を、所有する養秀同窓会がNanseiに委託。紙修復保存工房の宮城誠さんが1年がかりで作業にあたった。原本は養秀会館で保管し、レプリカは首里高校で引き続き展示する。
(中村万里子)