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給食やホテルでの利用率が低下 沖縄生まれの食材、改善策は? 県地産地消会議


給食やホテルでの利用率が低下 沖縄生まれの食材、改善策は? 県地産地消会議 県地産地消推進県民会議であいさつする玉城デニー知事=1月30日、那覇市松尾の八汐荘
この記事を書いた人 Avatar photo 玉寄 光太

 2023年度県地産地消推進県民会議(議長・玉城デニー知事)が1月30日、那覇市松尾の八汐荘で開かれた。新型コロナなどの影響により5年ぶりの開催。参加した20人の委員らが、28年度までの今後5年間で、県産品の安定的な供給と、消費者が使いやすい仕組みづくりなどの方策を推進することを承認した。

 県によると、県内の野菜の生産量は、2016年の5万8千トンから、20年には5万1686トンに減少。農林漁業者数は農業分野で15年の19万9千人から20年には18万2千人に減少した。

 県産農林水産物の生産量や産出額、就業者数が減少傾向にあるほか、学校給食でも県産食材の利用が進んでいない。県産食材利用率は17年の30・6%から21年は29%、ホテルにおいては17年の32・4%から21年は29%に減少した。

 同会議は第5次計画では(1)県産品の安定的な供給と、消費者が使いやすい仕組みづくり(2)需給バランスがとれた効率の良い流通構造の構築(3)各主体の連携による、県産農林水産物の利用促進(4)多様な主体の連携による「沖縄型地産地消」の推進―の4項目の推進を確認した。

 議長の玉城デニー知事は「地産地消の推進は県農林水産業への理解促進、食育や食文化継承、観光産業を含む関連産業の活性化など重要な取り組みだ」と述べた。

 (玉寄光太)