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県信用保証協の代位弁済、47%増34億円 コロナ禍融資の返済で経営行き詰まり 23年度


県信用保証協の代位弁済、47%増34億円 コロナ禍融資の返済で経営行き詰まり 23年度 沖縄県信用保証協会
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 沖縄県信用保証協会が、金融機関からの借入金を返済できなくなった企業に代わり、返済を肩代わりする「代位弁済」が、2023年度末で34億7286万円となり、前年度比47・7%増加した。新型コロナ禍の「ゼロゼロ融資」の返済が集中したことなどで、経営が行き詰まる企業が増えたことが代位弁済の増加につながった。

 同協会ではコロナ禍の行動制限などで影響を受けた中小企業を対象に支援する「県新型コロナウイルス感染症対応資金」など実質無担保・無利子の「ゼロゼロ融資」の返済が山場を迎えることから、23年度の代位弁済について50億円程度を見込んでいた。返済条件の変更や借り換えなど、経営支援が一定の効果を発揮し、想定より低く抑えられたとみられる。24年度も約50億円の代位弁済を見通している。

 同協会が、企業の借り入れに対し保証している債務の残高は、23年度末で前年度比2・9%減の2919億4939万円で、6年ぶりに前年度より減少した。

 借り換えの需要が大きく、保証申し込みと、保証承諾の金額は共に前年度を2割以上上回った。融資制度別にみると県伴走支援型借換等対応資金の保証債務残高が同7・3倍と大きく伸びた。 

(沖田有吾)