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カスタマーハラスメント 従業員守る取り組み重要 <けいざい風水>


カスタマーハラスメント 従業員守る取り組み重要 <けいざい風水>
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 最近、テレビやネットのニュースで、カスハラについての話題が多く取り上げられ、関心が高まっています。カスハラ(カスタマーハラスメント)とは、一般的に顧客が従業員に対して過度な要求や嫌がらせ、暴言、暴力などをする行為を指します。具体的には、暴言や脅迫、身体的な暴力、過剰なクレームや要求、長時間の拘束などが含まれます。

 厚生労働省の企業調査によると、過去3年間のハラスメント相談件数について、4社に1社以上がカスハラに関する相談があったと回答しており、これは前回調査を上回る結果となりました。

 カスハラの主な問題点は、従業員の健康への影響や職場環境の悪化、労働意欲の低下、企業の法的リスクが挙げられており、企業にとって、カスハラ対策は重要な課題になると言われています。

 厚生労働省(カスタマーハラスメント対策企業マニュアル)によると、カスハラを想定した事前の準備として以下の事項が推奨されています。(1)事業主の基本方針・基本姿勢の明確化、従業員への周知・啓発(2)従業員(被害者)のための相談対応体制の整備(3)対応方法、手順の策定(4)社内対応ルールの従業員等への教育・研修(5)事実関係の正確な確認と事案への対応(6)従業員への配慮の措置(7)再発防止のための取り組み―などが挙げられています。

 多くの企業が人手不足を感じる中、勤務先として選ばれるためにもカスハラ対策による、働きやすい職場環境づくりは今後ますます重要となると思われます。

この記事を書いた人
仲宗根 睦 沖縄銀行 営業推進部 お客様相談室長