おきぎん経済研究所は7月30日、県内企業の人材確保状況調査を発表した。正社員が「現在、不足している」の回答は37・4%、「今後、不足の懸念がある」が37・0%で合わせて74・4%の企業が人手不足に懸念を示していることが示された。業種別でみると、「現在」「今後」を合わせた割合では土木業が92・3%と最も高く、次いで運輸業・郵便業が87・5%、製造業が85・1%と続いた。
おきぎん経研は「県内の従業者数全体は増加基調にある一方、景気の回復・拡大や雇用のミスマッチなどにより人材不足感が強まっている」と指摘。その上で「賃上げ実施や柔軟な労働条件整備、社内コミュニケーションの活性化など、働きやすい職場環境の整備が求められている」と提言した。
最も不足している(確保したい)人材を問う設問では、専門的・技術的職が29・8%と最も割合が高かった。次いで事務・販売・サービス職が26・0%、管理職が16・2%と続いた。
複数回答の人材不足解消方法を問う設問で最も高かったのは、経験者採用(中途)で57・7%。新卒・中途(未経験者)採用が41・2%、既存職員の育成(多能工化)が31・9%と続いた。人材確保で必要な取り組みについては賃上げが59・1%で最も高く、次いで柔軟な労働条件整備が45・5%、社内コミュニケーションの活性化が37・0%だった。
調査は今年5月中旬から6月中旬にかけてウェブアンケート方式で実施。県内企業235社から回答を得た。
(当間詩朗)