沖縄海邦銀行(新城一史頭取)が11日発表した2025年3月期中間連結決算は、売上高に当たる経常収益は前年同期比10・1%増の67億4600万円、経常利益が同61・4%増の17億100万円の増収増益だった。純利益は同94・2%増の12億9600万円。増収増益は4期ぶり。
貸出金残高(平残)は事業性貸出や消費者ローンを中心に伸長し、過去最高の5430億1千万円となった。貸出金利息収入の増加と貸倒引当金の戻入や株式等売却益などの臨時収益もあり、4期ぶりの増収増益につながった。
本業のもうけを示す銀行単体のコア業務純益は、預金利息が増加した一方、貸出金利息の増加や営業経費の減少もあり、前年同期比3・6%増の10億6800万円だった。
預かり資産では投資信託が市場基準価額の上昇で、残高が増加したが、生命保険販売額は同33億1200万円減少した。新城頭取は「俗に言うターゲット型の保険を禁止した。顧客本位の運営をしっかりやろうという方針だ」と説明した。
今決算の評価について新城頭取は「資源高や人材不足など企業に対する逆風もあるが、いい経済環境に戻っている。企業の運転資金需要が多くあり、積極的に対応することで事業性融資が過去最高を更新したことは一定評価したい」と述べた。
(当間詩朗)