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一生涯で「生理」用品にかかる費用は? キリ学生が伊良波中で出前授業 男女一緒に学ぶ


一生涯で「生理」用品にかかる費用は? キリ学生が伊良波中で出前授業 男女一緒に学ぶ 生理用品の吸水性を確認する伊良波中2年の生徒たち=1月23日、豊見城市の同校
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉数 陽

 沖縄キリスト教学院大学の学生でつくるチーム「Ladybird(レディーバード)」が1月23日、豊見城市の伊良波中学校で2年生を対象に「生理の貧困」についての出前授業を開いた。生理について男女共に学ぶことで、生徒たちは「性別に関係なく学び助け合うもの」と理解を深めていた。

 授業の冒頭では、生理の前後で起こる体の変化を発表し合った。「腹痛」「イライラする」「眠くなる」「食欲がなくなる」―。男子生徒が「大変そうだ」とつぶやくそばで、女生徒たちは「私は眠くならない」「腹痛もほとんどない」「私は薬飲まないと堪えられないぐらい痛いよ」など、個人差があることも確認し合っていた。

 講師が「一生涯で生理用品の購入にかかる費用は約40万円とも言われている」と説明すると、男女共に驚きの声が上がった。「親が買うから知らなかった」と話す女生徒も多かった。実際に生理用品を触り、吸水性を確かめ合う作業では、最初は気まずそうにしていた男子生徒も表情が変わった。「買えなかったらこれをずっと付けておくのか」「こんなに大変なんだ」と声が上がった。

 講師を務めた加藤眞和子さん(22)=4年=は「男女関係なく話し合って、助け合える世の中になってほしい」と呼びかけた。授業を受けた男子学生(14)は「男子も一緒に学ばないと、助けられない。一緒に勉強できてよかった」と話した。女子学生(14)は「生理がある女性でも、費用など知らないことがあった。知ることができてよかった」と話した。

(嘉数陽)