【東京】ミュージカル「VIOLET(ヴァイオレット)」の製作発表会見が8日、千代田区の有楽町マリオンであり、主人公ヴァイオレットを演じる県出身の屋比久知奈が公演に向けた意欲を語った。屋比久は、旅を通じて変化していく主人公に触れ「出会いが人間にとって大きな影響を与えると実感しながら、私も作品と向き合っている。見る人にとっても、いい出会いになるとうれしい」と作品への思いを語った。
主人公のヴァイオレットは三浦透子とダブルキャスト。物語はロードムービーのような作品。不慮の事故で顔に傷を負い、人目を避けて暮らす女性が、あらゆる傷を癒やす伝道師に会うために旅に出る。旅の途中で多くの人と出会い、変わっていく女性を、さまざまな楽曲とともに描く。
沖縄市出身で、歌唱力と表現力が「類いまれ」とも評価される屋比久。今作について「曲を聞くだけで情景が浮かぶ。作品の世界観が見えてくる」と劇中曲の魅力についてもイチ押しする。
VIOLETは2019年に英国、20年に日本で上演された。今回は再演となる。演出は藤田俊太郎が手がける。屋比久は公演にあたって「1人の女性の変化を描いている作品。多面的なキャラクターのヴァイオレットを、私も舞台を通して探していきたい」と自らの成長をも重ねた。
公演は4月7~21日の東京を皮切りに、大阪が4月27~29日、福岡が5月4日、宮城が5月10、11日で予定されている。
(斎藤学)