「うた」への感謝を示し、歌えることの喜びを分かち合うひととき―。BEGINの呼びかけで、2001年から開催している「沖縄からうた開き!うたの日コンサート2024in読谷」(同実行委員会主催)が6月29日、読谷村運動広場であった。県出身アーティスト11組が出演し、約7千人(主催者発表)の観衆が、幅広く奥深い沖縄の音楽を堪能した。
気温が30度を超えるなか、ナナイロノートが「紅蓮華」沖縄方言バージョン、民謡歌手の仲宗根創が「ハベル」などを序盤に歌った。HoRookiesが「ヨット」などの爽快感ある曲を聞かせた。BEGINの島袋優が伴奏に加わってラッパーRude―α(ルードアルファ)が「うむい」を、空に手を合わせながら歌った。
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D―51は「NO MORE CRY」や「ハイビスカス」で駆け抜けた。玉城千春は「未来へ」「ベストフレンド」などのメドレーを、優しさに満ちた歌声で披露した。古謝美佐子は代表曲「童神」を玉城とモンゴル800のキヨサクと歌い、観衆はそれぞれの歌声やハーモニーに魅了されていた。
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コンサートの後半には、パーシャクラブが「海の彼方」などを歌い、祭りらしい華やかな雰囲気で盛り上げた。モンゴル800が「あなたに」や「小さな恋のうた」を熱唱すると、会場のボルテージが上がっていった。粒マスタード安次嶺がダンスで会場をあおり、「Don’t Worry Be Happy」では古謝も高揚したかのように踊った。
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日が落ちかけた終盤、BEGINが登場し、「恋しくて」をしっとりと歌い始めた。「オジー自慢のオリオンビール」「三線の花」では三線と太鼓の音に包まれ、観客も自然と体が動き出す沖縄らしい光景にあふれた。
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クライマックスは、BEGINのライブで定番の「マルシャ・ショーラ」。ブラジル・カーニバル音楽の「マルシャ」の要素を取り入れ、2拍子のリズムに乗せて13曲をノンストップで歌いつないだ。宮城姉妹やホーン隊、全出演者が「お祭りマンボ」などの人気歌謡曲や、BEGINの「笑顔のまんま」などで歌い、踊った。
最後は「島人ぬ宝」で締めくくり、口笛と拍手が夜空にとどろいた。BEGINの比嘉栄昇は「今日からうた開き。一年中うたがあるということ」と宣言し幕を閉じた。
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(嘉手苅友也)