国が激戦地22カ所で遺骨調査終了「今後見つかることもあり得る」


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田村憲久厚生労働相(左から4人目)に要請書を手渡す議員ら=30日、厚生労働省

 【東京】沖縄戦の激戦地となった沖縄本島南部地域の遺骨収集を巡り、田村憲久厚生労働相は30日、文献調査などから遺骨が残っている可能性が高いとみられた糸満市、八重瀬町内の38カ所のうち、2020年度までに22カ所で調査を終えたことを明らかにした。厚労省は両市町内の残る場所についても21年度中に調査を実施する方針を示した。

 国政野党国会議員でつくる「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」の近藤昭一会長や高良鉄美参院議員らの要請に対し、田村厚労相が明らかにした。

 厚労省によると20年度は糸満、八重瀬両自治体の12カ所で調査。結果、遺骨は収容できなかったという。

 厚労省は、戦後県民の手により遺骨収集が長く続けられる中で、すでに遺骨が収集された可能性があるとした一方、今回は見つからなかったが、「今後見つかることもあり得る」とした。

 

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