遅い台風6号、宮古島と石垣が暴風域　下地島で瞬間38ｍ　本島再接近へ（7月23日正午前）

　気象庁によると、大型で強い台風６号は２３日午前１０時現在、宮古島の南約６０キロにあり、ゆっくりした速さで北北西へ進んでいる。中心気圧は９５５ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は４０メートル、最大瞬間風速は６０メートルの猛烈な風が予想される。中心から半径１３０キロ以内では風速２５メートル以上の暴風となっており、宮古島と石垣島が暴風域に入った。宮古島市の下地島では午前８時３７分に最大瞬間風速３８・６メートルを観測した。

　台風は今後、発達しながらゆっくりと北北西に進み、２４日にかけて非常に強い勢力で先島諸島にかなり接近する見込み。沖縄本島地方に再び接近している。台風の動きが遅いため、先島諸島では暴風や猛烈なしけが長時間続いており、沖縄地方では総雨量が多くなるおそれがある。

　沖縄電力によると、台風の影響で２３日午前１１時１０分現在、宮古地方で４９８０戸、八重山地方１０戸の計４９９０戸が停電している。

　沖縄気象台によると、石垣市で２０１５年８月、最大瞬間風速７１・０メートルを観測し、自動車の横転や船の沈没、電柱倒壊などの被害が発生した台風１５号に匹敵する暴風による被害が先島諸島で発生するおそれがある。

　予想される最大瞬間風速は２４日にかけて、先島諸島で６０メートル、沖縄本島地方で３５メートル、大東島地方で２５メートル。波の高さは２４日にかけて、先島諸島は１１メートル、沖縄本島地方は１０～１１メートル、大東島地方は５メートルで、いずれもうねりを伴う。
　２４日正午までの２４時間に予想される雨量は、多い所で先島諸島で２５０ミリ、沖縄本島地方で１８０ミリとなっている。

　暴風警報は宮古島地方、石垣島地方、与那国島地方に発表されている。

　台風の接近と大潮の時期が重なるため、各地で高潮への注意が必要になる。石垣島地方では高潮警報も発表されている。

　沖縄気象台は沖縄地方では暴風や高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、高潮に厳重に警戒するよう呼びかけている。