沖縄県内では25日、1日の新型コロナウイルス感染者数が200人を超えて209人に上り、急激に感染が拡大している。直近1週間の新規感染者数は前週に比べて約2倍に上り、今後どこまで増えるのか県が想定できない状況に陥っている。県は緊急事態宣言下で「会食は同居家族などと少人数かつ短時間で実施」と呼び掛け、飲食店などの酒類提供制限も行っているが、緊急事態宣言の長期化による“緩み”から若年層の飲食を介した感染拡大が止まらない状況で、対策の限界を露呈している。
直近1週間の新規感染者数は919人となり、1週間前の約2倍近くに増えた。5月の連休明け以降の増え方は5月22日までの1週間は前の週より1・43倍、29日までの1週間は1・49倍で、糸数公医療技監はそれと比較しても「かなり急に増えている。パターンとしては(5月連休明けと)同じような経過だが、山の高さがどれくらいになるか想定できない」と懸念を示した。感染は那覇や中南部を中心に若い世代の活動で広がっている。25日の新規感染者は今月16日や17日に集団で飲食した人たちから出ており、そこから家族内感染でも広がっているという。10代の中高生で学校活動や食事で友人から感染したケースも多いという。
糸数技監は「どうしても緊急事態宣言が長期になって危機感が緩んでいった場合、仲間で飲みたい、集まって(飲む)という形が止められていない」と述べた。その上で県民に対し、改めてリスクの高い集団での飲食を避けることを呼び掛けた。もしも普段会わない人と会食をした人は、自宅でもマスクをしたり、自主隔離したりするなど、家族や周囲への感染を防ぐ行動を取るよう促した。
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