沖縄県は28日、うるま市内の医療機関で発生している新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)について、新たに52人の関連が判明し、累計の感染者数が107人となったと発表した。県内で発生したクラスターとしては最大規模となる。2回のワクチン接種を済ませた職員や入院患者からも感染者が出ており、県によると感染力が強いとされる「デルタ株」の感染事例も複数確認されている。
この医療機関によると、今月に入り職員1人の感染を確認したのを機に、入院患者や別の職員の感染が相次いで判明した。長期療養の入院患者が多く、一部の「みとり」を除いては家族の面会も制限していた。
複数ある病棟のうち一つを除いて感染が広がっており、県によると28日までに入院患者97人、職員10人の計107人が感染している。保健所や県のコロナ対策本部などから派遣された医師や看護師が対応に当たっているが、収束には至っていない。
医療機関の担当者は「スタッフさえ気を付けていれば、外部からウイルスリスクは少なかった。(発生の)要因は分かっていない」と説明した。
医療機関によると、最初に感染が判明した1人を含め職員の9割は6月までに2回のワクチン接種を終えていた。関係者によると、入院患者は一部が接種を済ませているが、その中からも感染者が出ている。
28日時点で県内で確認されているクラスターは284例。これまで最も多い人数は76人だった。
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