コロナ3日で1000人超 8割は40代以下 知事「外出すると誰でもリスク」


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスの流行第5波による感染拡大が、沖縄県内で驚異的なスピードになってきた。感染者が300人を超えた27日から29日までの3日間で1093人増加した。感染力の強いデルタ株の影響だけでなく、緊急事態宣言が長期化する中、20~40代が感染して家庭内に持ち込んだ結果、10代以下にも拡大している恐れがある。入院患者は増え続け、医療機関からはすでに医療崩壊を訴える声も上がる。

 県によると、各年代の患者のうち入院の割合(中等症以上、28日時点)は20代12・8%、30代19・4%、40代35・3%、50代41%となっている。変異株の影響がほとんど見られなかった4月1日と比較すると、20代や40代で入院する人が増えている。若い世代でも症状が悪化して、酸素投与が必要な症例もあるという。今後は若い世代の入院率の上昇も懸念される。

 29日の感染者は392人で、年代別では20代101人、30代73人、10代60人、40代47人、10歳未満39人と、40代以下が8割を占める。推定感染経路の半数は不明で、確定した例では家族内84人、友人・知人33人など。29日に会見した玉城デニー知事は「外出すると、誰でもどこでも感染するリスクがあるという状況」と説明。感染防止の最も確実な方法として「外出しない、人と接触しない」と強調した。

 県の糸数公医療技監は、台風の影響を受けた4連休は人出の減少幅が大きかったとしながらも「30日も29日と同じぐらいの感染者数になる」と懸念した。

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