県の疫学統計・解析委員会は24日、先週(16~22日)の新規陽性者4524人のデータを基に、1人の感染者が平均何人にうつすかを示す「実効再生産数」は1・08と推定した。流行は横ばいになりつつも、今週の新規感染者数は3500~4500人、入院患者も900~1100人に増加すると見込んでいる。
同委員会が同日発表した報告では、壮年層の感染拡大が鈍化している一方、中学生以下の小児や高齢者が増加傾向にあるとして「家庭内や学校、施設など県内での流行を抑え込む具体的な対策が取られなければ来月以降も高いレベルで流行が続く」との見通しを示した。旧盆期間中(20~22日)に一部で親族間交流が活発化したことから、今週から来週にかけて影響が出てくる可能性も指摘された。
報告によると、先週(16~22日)の年代別の新規感染者は20代が前週比1・04倍、30代が1・01倍などと「壮年層での増加は頭打ち」となった一方で、10代が1・24倍、80代が1・29倍となり「小児と高齢者で感染が広がり始めている可能性がある」と分析している。
今週の新規感染者数は特に高齢者の増加が見込まれるほか、来週以降は学校が再開して学校内での感染が加速する可能性についても指摘。ワクチン接種が進んでいない若者に加えて、小児の感染をいかに抑え込めるかが重要だとした。
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