モデルナ製ワクチン、別ロットにも異物 沖縄の広域センター接種中止


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 沖縄県は28日、那覇市の県立武道館に設置している広域接種センターで、接種前の米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンのバイアル(瓶)や、充てんした注射器から異物が発見され、接種を急きょ中止したと明らかにした。29日の武道館会場での接種を中止する。発見された異物は合計で4つ。県によると、ワクチンは厚生労働省から使用を見合わせるよう連絡を受けていたロット番号とは異なる番号だという。

 県によると、28日の接種が始まる午後3時ごろ、ワクチンを充てんした注射器の中に1ミリ未満の小さな黒い異物が入っているのを発見した。この注射器を破棄して接種したが、午後4時半~5時ごろに、瓶の中に同様の異物があるのを薬剤師が目視で発見し、午後6時20分に接種の中止を決めた。残っていた注射器を調べたところ、中に黒い異物のある注射器とピンク色の異物がある注射器を発見した。県は厚労省とモデルナ側に安全性などを確認している。28、29日の両日で、約1600人の予約に影響が出た。県の大城玲子保健医療部長は「判断に迷ったが、大事を取って中止した」と話した。

 玉城デニー知事は、28日午後4時55分ごろに武道館会場で接種を受けた。

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