沖縄県は8日、20~30代の若年層を対象とした新型コロナウイルスワクチンの優先接種を、県立武道館(那覇市)と沖縄コンベンションセンター(宜野湾市)の広域接種センターで開始した。各会場で200人の接種枠を用意し、前半(午後3時開始)と後半(午後6時開始)で100人ずつに接種する。ワクチン接種のさらなる加速化が狙いだが、午後6時までに受け付けた人数は両会場で計27人と少なかった。
午後2時半から前半の部の整理券配布が始まった。その30分前から、県立武道館の会場の外には2~3人が待機していた。前半の部での受け付けは4人にとどまった。
物流関係で働く男性(21)=豊見城市=は「駐車場が混むと思ったので早めに来た。実際に来てみると人も並んでいなかった」とあっけにとられた様子だった。サービス業の男性(23)=浦添市=は「全国的に見ても沖縄の感染状況はひどいので、接種を決めた。20~30代は優先して徹底的に打つべきだと思う」と話した。
8月30日時点の接種率は、20代が1回目23・32%、2回目13・89%。30代が1回目30・36%、2回目18・41%となっている。県保健医療部ワクチン接種等戦略課の職員は、平日に実施したため受け付け人数が少なくなった可能性を指摘した。
今後、若年層の優先接種は11日と15日も実施し、時間は午後3時~6時と午後6時~8時となっている。11日は県立武道館と沖縄コンベンションセンターそれぞれで200人の枠がある。15日は県立武道館のみの200人。予約は不要で当日整理券をいずれも開始30分前に配布し、それぞれ先着100人。
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