新型コロナウイルス感染対策で切り札とされるワクチンを巡り、琉球新報が20日までに、接種率の低いとされる20~30代を対象に、ワクチンに関する意見を聞いたところ、接種に肯定的な意見は52%で半数を超えていた。接種するか「迷っている」などの意見が32%、否定的な意見は16%だった。接種率が低い背景には、自治体によってまだ接種対象になっていなかったり、予約が埋まっていたりするなど、行政側の問題を指摘する声もあった。
【一覧表・若者の声】「打たない」実は少数 「後回しなのに責任転嫁」
県が14日現在で発表した県内の年代別新型コロナワクチン接種率は、対象が細かく分類されている10代を除くと、2回目を接種済みなのは20代が6・79%で最も低く、次に低かったのが30代で10・09%だった。
若年層の接種率の低さについて、玉城デニー知事は17日の会見で「副反応への不安があるとの声も聞かれる」などと説明した。
実態がどうなのか20~30代を対象に取材したところ、接種への不安などから「接種すべきではない」「打たない」などと否定的な意見は16%だった。取材に応じた人の中には既に接種や予約を済ませている人もいたほか、接種予約が始まっていない自治体に住む人もおり「受け付けが始まったら予約する」と、肯定的な意見が過半数だった。
「迷っている」とする意見の中でも、「感染者が増えていて打った方がいい」「打たざるを得ない」と消極的ながら前向きな姿勢を示す人もいた。
一方、接種に前向きな人の中では「居住する自治体で予約が始まっていない」「打ちたいけど予約が取れない」などの声が多かった。那覇市は17日から30代の予約が始まったがすぐに満杯状態となり、20代以下は予約すら始まっていない。若年層の接種率の低さは、自治体の接種順番、供給体制なども一因とみられる。
記者が25人(女性12人男性13人)の若者から聞き取った。
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