2009年度から発掘調査が続く南城市のサキタリ洞遺跡では、これまでも考古学上の貴重な遺物や遺構の発見が相次いできた。例えば、約3万年前の人骨や約2万3千年~2万年前の人骨と世界最古の釣り針などの貝器類、約1万4千年前の人骨と石英製石器、約9千年前の沖縄最古の土器などがある。
サキタリ洞遺跡は、港川人が見つかった港川フィッシャーから約2キロ。周辺地域との比較なども含めた今後の調査も課題となる。
県内外を含め、これまでに旧石器時代の顔料が見つかっている地域でも顔料をどのように利用したのかは解明されていない部分も多い。
国内最古の顔料は、東京都の武蔵台遺跡で見つかった約3万5千年前の鉄石英などによる顔料の塊など。この年代の顔料は、装飾品への着色は確認されていない。
さらに国内最古の装飾品は、北海道の柏台1遺跡で出土した石に穴を空けたビーズの約2万8千年前となっている。
現在、継続中のサキタリ洞遺跡の調査区域は約8平方メートル。着色された装飾品が見つかったのは地表から約80センチの地層という。同区域では、約3万年~約3万5千年前の地層などこれから調査していく部分がまだある。今後、新たな遺物が出てくるか、期待が高まっている。
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