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ノンフィクション本大賞に上間陽子さん「海をあげる」 少女や基地…沖縄の「小さな声」つづる

「2021年ノンフィクション本大賞」に選ばれた「海をあげる」(左)と、著者の上間陽子さん

 全国の書店員がおすすめのノンフィクション本を選ぶ「Yahoo!ニュース本屋大賞 2021年ノンフィクション本大賞」に10日、琉球大学教育学研究科教授の上間陽子さんのエッセー集「海をあげる」(筑摩書房)が選ばれた。主催者が同日、発表し、オンライン形式での授賞式が開かれた。

>>>上間さん「海をあげる」に込めた思い「本土への果たし状」

 「海をあげる」は、上間さんが子育て中の母としての生活や、研究者としての活動の中で感じたことを記した。10代後半で若年出産した女性へのインタビューや、彼女らへ寄り添い、支援する中で感じたことを紹介。名護市辺野古への新基地建設で海に大量の土砂が投入されるなど、権力に踏みにじられていく沖縄の状況もつづっている。3月には文筆家・池田晶子さんの業績を記念した「第14回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」、4月には県内の書店員が選ぶ「第7回沖縄書店大賞」にも選ばれた。

 今回選ばれた「ノンフィクション本大賞」の対象は、2020年7月から21年6月までに日本で発行された国内作家の著作。全国の書店員による1次投票で上位6作品がノミネートされ、最終の2次投票で「海をあげる」が最も支持を集めた。

 上間さんは本紙取材に「書店員の方が選んでくださったことをうれしく思う。沖縄の状況や声が聞かれていないことを憂えているからこそ、選んでくれたのだと思う。小さな声が聞かれる社会になっていってほしい。素晴らしい賞をいただいた」と語った。


 

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