沖縄県、島をまたぐ県民旅行の助成19日にも開始 感染者数や病床占有率で判断


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
記者会見する玉城デニー知事=11日、那覇市泉崎の沖縄県庁

 沖縄県の玉城デニー知事は11日夕、記者会見を開き、観光需要喚起策「おきなわ彩発見キャンペーン」を巡り、新規感染者数や病床占有率などの基準を評価した上で、島間の移動を伴う旅行への適用を早ければ19日から開始すると発表した。宮古、八重山のそれぞれの圏域で医療的な基準を評価し、16日にも判断する。

 「彩発見」を巡っては、同一島内の旅行への適用は15日から開始しているが、島をまたぐ旅行は26日から利用が開始できるとしてきた。しかし、離島振興協議会から、島をまたぐ旅行への適用を前倒しするよう要請書が提出されたほか、県議会の予算審議で「離島に最大限配慮し、島をまたぐ旅行の実施時期を1日でも早く実施する」との付帯決議が可決した。

 玉城知事は11日の会見で、県議会決議や振興協議会からの要請を踏まえ、15日の県疫学統計・解析委員会による感染状況の分析を受けて、前倒しの可否を判断する考えを示した。

 判断は①人口10万人当たりの新規感染者数、②病床占有率―などの指標を地域ごとに評価する。基準をクリアした場合は19日から利用を始めるほか、基準が上回っている場合は、段階的な利用開始を検討する。

 玉城知事は「議会の議決と離島振興協議会の要請が出たということもあり、前向きに検討しようと、調整している」と説明した。
 県へ要請していた宮里県離島振興協議会会長は、本紙の取材に「本来ならば同一島内の旅行助成と同じ15日の開始がいいが、私たちが訴えてきたことを真摯(しんし)に受けとめてもらったことは感謝している」と一定の評価をした。


 

【関連ニュース】

▼地域流行が再燃か うるまで週20人

▼沖縄のコロナ感染者が減少した要因は? 感染もっと多かった?

▼沖縄の若者接種率が低迷 4~5割台の自治体も 理由「わからない」

▼沖縄最大クラスター「感染者9割がワクチン2回接種」は不正確<#ファクトチェック>

▼「家賃が払えない」那覇市の困窮相談8000件 20年度は前年比の8倍に

▼3回目の接種券、遅れも…入力漏れ相次ぐ

▼「ブレークスルー」あってもワクチンは有効だ 医師が訴える理由

▼「コロナかな?」と思ったら…行動チャート図