米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイからの水筒落下事故と、青森県で発生した米軍三沢基地所属のF16戦闘機の燃料タンク投棄事故を巡り、米軍の地元への謝罪や日本政府の飛行中止要請で、沖縄県と青森県などに対する対応の違いが表れている。
11月23日に起きた宜野湾市の民家敷地への水筒落下事故後、県は抗議のため在沖米海兵隊に来庁を求めたが海兵隊は拒否した。県は12月2日、米軍キャンプ瑞慶覧に出向いて抗議し、事故原因の究明まで同型機の飛行を停止することなどを米軍に求めた。
外務省沖縄事務所の橋本尚文沖縄担当大使は11月26日、県の抗議要請を受けたが「現時点で飛行停止までは米側に求めていない」と説明していた。
一方、11月30日に起きた米軍のF16戦闘機の燃料タンク投棄では、三沢基地副司令官は青森県やタンクが落下した同県深浦町、基地がある三沢市などを訪れ謝罪し、事故の経緯を説明した。防衛省は12月1日、同型機の安全が確認されるまで米側に飛行中止を求めた。
米軍はいずれの事故の後も同型機の飛行訓練を続けている。
オスプレイは普天間の水筒落下事故翌日の11月24日も飛行が確認され、海兵隊はオスプレイの飛行停止を求める県の要請も拒否した。
三沢基地は地元の三沢市に通告した上で、12月2日にF16戦闘機の飛行訓練を実施した。
(塚崎昇平)