沖縄全県に「感染拡大注意報」 オミクロン株24人判明 県「市中感染が増加」


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 沖縄県は1日、在沖米軍関係者235人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日の感染者としては過去最多。基地別の詳細などについて、米軍から県にまだ報告はない。在沖米軍では31日も98人の感染者が出ており、連日大規模な感染者が報告されている。

 

 一方、県内では1日、新たに10代から80代までの52人の感染が確認された。県は、新型コロナウイルスの感染者の増加を受け、北部5町村に出していた「感染拡大注意報」を全県に拡大した。オミクロン株の市中感染も「増えている」との認識を示した。県民に対し、混雑している場所への外出自粛や、会食の「4人以下、2時間以内」などを求めている。

▼【ひと目で分かる】沖縄のコロナ感染状況

 「感染拡大注意報」は北部5町村(国頭村、大宜味村、東村、今帰仁村、本部町)に出されていたが、1日から全県に拡大する。県内の、1日までの直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は15・35人だが、北部ではそれが105・68人に上る。加えて沖縄市とうるま市でも前週からの増加が顕著だとして、特に注意を呼び掛けている。県は、警戒レベルを判断する指標のうち、1つでもレベル2となれば、感染拡大注意報を出すとしていた。直近1週間の人口10万人当たりの感染者数はレベル2(感染流行期)の「15人以上」を満たした。

 オミクロン株感染が判明した人は1日現在、昨日より24人増え、65人となった。オミクロン株感染が疑われるのは58人。この中には基地従業員以外も多く含まれており、県の糸数公医療技監は「市中感染が増加している」との認識を示した。

 糸数技監は「県内でオミクロン株が増えているという認識を持ち、大勢が集まる場面でも、できるだけマスクを外さないでほしい」と呼び掛けた。

 在沖米軍関係は前日の31日には98人の感染者が報告されているが、1日分と31日分の基地別の詳細などについて、県にまだ報告はないという。在沖米軍関係の12月の感染者は522人に上った。糸数技監は米軍の感染者増加の背景として「基地外での活動が散見される。クリスマスや年末の外出が続いている恐れはある。基地内での感染が増えている」と懸念を示した。その上で、米軍人と日頃から接する基地従業員や症状がある人に対し、県が実施している無料PCR検査の積極的な受検を呼び掛けた。

 

 検査は年末年始も午後1時~5時まで、沖縄市の県総合運動公園と豊見城市の沖縄空手会館の駐車場で実施している。基地従業員やその接触者などは、申し込めば無料で受検できる。


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