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トートーメーの課題解決に必要なのは?「誰でも継承」69%<本紙アンケート詳報>


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 3月8日の国際女性デーにちなんで、琉球新報社はトートーメー(位牌)継承についてのアンケートをウェブで実施した。回答からは、位牌の継承者は「長男」(65・3%)、「血縁の男性」(15・7%)と男性が8割に上る一方で、位牌のある家庭の83・5%で、主に女性が行事の際に料理の準備や後片付けを担っていることが分かった。性別による役割分担の固定化が浮き彫りになった。また、社会の変化に合わせ継承の在り方を模索している声も多く寄せられた。詳しい内容を紹介する。

(嶋岡すみれ、慶田城七瀬)

>>【一報はこちら】トートーメー継承「男性」8割 行事の準備・片付け「女性」8割 性別役割根強く 

 調査では、トートーメーの継承で「課題解決には何が必要と思うか」について、複数回答で尋ねた。一番多かった回答は「誰でも継げるようにすること」で69・4%に上った。次いで「男女みんなで分担して負担を減らす」64・5%、「行事などの作業量や回数を減らす」が49・1%と続いた。長男が継ぐべきとされてきた慣習を見直し、女性に偏っている作業の負担軽減が、課題解決の鍵となっている。

 継承については「なぜ男系男子が継承することになったか、歴史的背景の解明も必要」(40代男性)など、そもそもの理由について問う声も。
 「いつ来るか何人来るかも分からない客を待つのは頭痛の種」(40代女性)のほか「作業もそうだが費用面でも次世代には重い」(20代女性)などの声もあった。
 そのほかには「継がない自由がない」(40代女性)「(行事をしないことで)特に身内が(病気や事故など)何かなったということはない。このままなくなればいい」(40代男性)など慣習自体の廃止を求める声もあった。
 兄弟姉妹快く進んで行事を開催しているという80代男性は「土地現金を兄弟姉妹に平等に相続したので問題ありません」と回答した。

>>特集・国際女性デー2022

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