コロナ拡大警報の沖縄、経済界は行動規制に慎重 日常活動と両立訴え


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 新型コロナウイルス感染症の急拡大を受け、県は12日、本島と宮古圏域に「感染拡大警報」を発表した。3日連続で新規感染者が2千人を超える中、経済界からは対策強化の必要性を認めた上で、経済活動との両立を続けるよう求める声が相次いだ。

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 県飲食業生活衛生同業組合の鈴木洋一理事長は、未成年の感染が相次いでいる現状について、飲食店由来の感染は限定的だとし「時短や重点措置によって経済を止めないでほしい」と述べ、営業制限などの措置をしないように強く求めた。

 「店からは大型連休で7、8割戻っているという声も出てきている」。那覇市国際通り商店街振興組合連合会の真喜屋稔理事長は経済回復の手応えを感じている。「今はウィズコロナの状態だ。児童や高齢者の対策を重点的に取ることで、日常の活動を続けたい」と語った。

 県ホテル協会の平良朝敬会長は「感染対策をしっかりとした上で交流を積極的に行う必要がある。交流が止まるのは物流が止まることと同じだ」と主張する。「コロナ禍が終わるのを待つのではなく、積極的に経済を動かしていく必要がある」と持論を強調した。

 県経営者協会の金城克也会長は感染拡大について「大変憂慮をしている。さらなる対策や、ワクチンの接種率の向上の取り組みが重要だ」とし、協会としても収束に向けてさまざまな取り組みを行う姿勢を示した。(小波津智也まとめ)


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