沖縄県は11日、沖縄近海で捕れる30キロ以上の大型クロマグロ(本マグロ)の漁獲可能量が、県に割り当てられた「知事管理量」の95%に達したとして、水揚げと流通を禁止する「採捕停止命令」を発出した。12日に発効し、漁期が終わる7月31日までクロマグロの漁獲はできなくなる。漁期を2カ月以上残して今期のクロマグロ漁が終了することとなった。漁獲制限は、減少傾向にあるクロマグロの資源を回復し、安定的な漁業を継続するために設けられている。停止命令に違反した場合には、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が適用される可能性もある。
県に割り当てられた前期(4月1日~7月31日)の漁獲可能量は180.6トン。11日時点で174.2トンと、96.4%に達した。2021年は5月18日に採捕停止命令を発出した。
県農林水産部の崎原盛光部長は、漁業者や関係団体に対し「クロマグロの資源管理の重要性を理解してもらい、採捕停止が確実に順守されるよう協力をお願いしたい」と求めた。県漁業協同組合連合会の上原亀一会長は、現場からは徐々に資源量の回復を実感しているという声もあるとし「国には国際的な場で、漁獲枠を広げるよう協議してもらいたい」と述べた。
(当銘千絵)
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