県は19日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、26日まで沖縄本島圏域と宮古圏域に出している「コロナ感染拡大警報」の継続などを確認した。
玉城デニー知事は19日の会議終了後に会見し、学校PCR検査が逼迫(ひっぱく)しているとして、短時間で結果が判明する抗原定性検査キットの配布を検討すると明らかにした。
6月23日の沖縄全戦没者追悼式については3年連続で規模縮小して開催する考えを示した。
県は同日、10歳未満から90歳以上まで新たに新型コロナウイルスに2307人が感染したと発表した。
玉城知事は会見で、まん延防止等重点措置などの適用について10歳未満に感染拡大が続いていることを挙げて「飲食店中心の措置は、かけても効果がないのではないかという逆のエビデンス(根拠)の数字が出ている」と、否定的な見解を示した。
病床使用率については「連休後、引き続き高い水準で推移している」とし、医療ひっ迫に警鐘を鳴らした。
コロナ検査目的の救急受診自粛や、学校での感染対策などを呼びかけた。
全戦没者追悼式は「対策を徹底しつつ、県民をどのくらい招待できるか部局で調整している」とした。
学校での抗原定性検査の導入時期については「可及的速やか」と述べるにとどめた。
糸数公保健医療部長は学校での感染状況について、学校PCR検査は学校や学童、保育所などから1日100件以上の申請があるとした上で、家庭内で感染した人が持ち込む場合が多いとの認識を示した。
(塚崎昇平まとめ)
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