不法投棄2073トンが残ったまま…沖縄で繰り返される投棄の現状 きょう「ごみゼロの日」


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 5月30日は「ごみゼロの日」。県は翌6月を「環境月間」と設定し、市町村や企業・団体と連携し、ごみ減量・リサイクル推進の取り組みを展開する。県と市町村、警察、海保は不法投棄を防ごうと監視を強化しているが、不法投棄は減らない。市町村からは一度撤去された同じ場所に再度投棄される事例が指摘されており、ごみがごみを呼ぶ実態が浮かび上がっている。

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 県が市町村の調査を基にまとめ、ホームページで公開している「不法投棄実態調査報告書」の2014~20年度の7年分を本紙がまとめた。

 目視推計1トン以上の不法投棄廃棄物群が確認されている件数は、撤去できなかった過年度分も含め毎年度100件を超え、20年度は最多の131件に上っている。うち26件は撤去できたが、105件は残ったままだ。

 重量も同じく過年度分を含め20年度は最多の2198トン。うち125トンは撤去できたが、2073トンは残ったままとなっている。

 保健所管内別の年度平均の件数と重量は北部25・4件411・9トン、中部12・6件451・8トン、南部52・7件432・9トン、宮古6・7件452・6トン、八重山17・3件103・9トン、那覇市3・6件12・1トン。件数は南部、重量は宮古が最も多い。

 投棄場所は人目につきにくい原野、森林・山林が50%を超える。廃棄物の内訳は年度平均で一般廃棄物792・6トン、産業廃棄物1072・4トン。産廃のうち廃タイヤが50%近くを占めている。

 県は市町村、警察などと監視を強化してきているが、行為者が判明しているのは7年でわずか43件(5・2%)にとどまっている。

 不法投棄が同じ場所で繰り返される実態に、県環境部環境整備課は「まずは投棄させない。投棄されてもすぐ撤去する。それが不法投棄を減らすことにつながる」と初動の重要性を指摘。住民の意識向上と協力を呼び掛けている。

 (比嘉璃子、佐野真慈、安里周悟)


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