【沖縄】沖縄市のパークアベニュー周辺で最近、店舗の壁や公共物などへの落書きが多発し、地元自治会は被害者らに直ちに警察への通報を促すなど対策に乗り出している。5月23日には円柱ポストに黄色スプレーが吹き付けられているのが発覚、沖縄署が現場を調べた。ふらちな行為の横行に住民は怒りを募らせている。
真っ赤なポストはパークアベニュー郵便局の直近、アーケードの歩道沿いに設置されている。今ではめったに見られない記念物的な造形。昨年11月に塗り直したばかりだったという。スプレーはポストの下辺に縦、横に吹き付けられ、同局から報告を受けた日本郵政沖縄支社は沖縄署に被害届を提出した。
さらに同地域のセンター自治会(松田健治会長)の事務所前の公衆電話ボックス入り口のガラスドア全面に赤色スプレーが吹き付けられた。アーケードの支柱や店舗のシャッターへの落書きも目立つ。ポストと公衆電話の被害状況から同一人物の仕業ではないか、とみられている。
松田会長は「落書きはゴールデンウイーク明けから多発している。区の掲示板にも落書きがあった。毎月、クリーンデーに取り組んでいる中、商店街や地域を汚す、許せない恥ずべき行為」と怒り心頭。6月の「自治会だより」で被害を受けた場合は即刻、警察に通報するよう住民に告知した。
復帰前の“基地の街”の名残をとどめるパークアベニューは、県外の修学旅行生や観光客らを案内するのに欠かせないポイント。同市観光物産振興協会の認定ガイドから「生徒らはレトロ感のあるポストに興味を持ってくれる。何よりも清潔感のある環境でおもてなしをしたい。落書きをなくすなど環境保全、美化に協力していきたい」との声が上がっている。
(岸本健通信員)
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