【動画】伊波洋一氏が再選 古謝玄太氏に2888票差 辺野古阻止へ民意示す<参院選沖縄選挙区>


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当選確実の知らせを受け、支持者らと万歳三唱する伊波洋一氏(前列左から3人目)=11日午前0時2分、那覇市古島の教育福祉会館(ジャン松元撮影)

 第26回参院選が10日、投開票され、沖縄選挙区(改選数1)は名護市辺野古の新基地建設阻止を掲げる「オール沖縄」勢力が支援する無所属現職の伊波洋一氏(70)が27万4235票を獲得し、再選を果たした。27万1347票だった自民新人の古謝玄太氏(38)=公明推薦=とは2888票差の接戦だった。両氏で賛否が明確に分かれた辺野古新基地建設計画に対し、全県選挙で県民が再び反対の意思を政府に突き付ける結果となった。

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  今回の参院選は9月の県知事選の前哨戦とも位置付けられた。伊波氏の勝利はオール沖縄の支援を受け、再選を目指して出馬する玉城デニー知事にとっては追い風となる。前宜野湾市長の佐喜真淳氏を擁立する自民にとっては大きな痛手となった。

 伊波氏は新型コロナウイルス禍からの経済再建と辺野古新基地反対を公約の柱に据えて選挙戦を展開した。特に選挙戦中盤以降は辺野古反対の訴えを強め、根強い新基地建設反対の民意を取り込んだ。「二度と沖縄を戦場にさせない」との主張も、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて政府与党が掲げる軍備増強路線を懸念する層に響く形となった。

 古謝氏は元総務官僚としての実績と38歳の若さを武器に「沖縄の未来をつくる即戦力」を前面に打ち出して選挙戦を展開。自民党総裁の岸田文雄首相や閣僚のほか、党幹部らが連日応援に駆け付けるなどして追い上げを図ったが、課題の知名度不足を埋めることはできなかった。

 投票率は50・56%で、補選を除き過去最低を記録した2019年7月の前回選の49・0%を1・56ポイント上回った。当日有権者数は117万7144人(男性57万3428人、女性60万3716人)だった。

 

 伊波洋一氏の話 今日の勝利をありがとう。沖縄の民意の勝利だ。この思いを持って再び国会へ行き、パワーアップして辺野古新基地はノーだと訴えていく。日米政府に民意を認めさせ、辺野古を断念させていく。観光経済の回復も玉城デニー知事とタッグを組んでやっていく。沖縄を戦争に巻き込ませないことに取り組んでいく。

 

 伊波洋一氏(いは・よういち) 1952年1月生まれ、宜野湾市出身。琉球大卒。同市職員を経て96年に県議選で初当選。2期目途中の2003年に宜野湾市長選に初当選し、07年に再選。10年の知事選に出馬して落選。12年の宜野湾市長選に再出馬し落選したが、16年の参院選で初当選した。

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