沖縄県恩納村の一般廃棄物最終処分場で昨年5月、捨てられた圧力鍋から見つかった現金1600万円を巡り、持ち主が現れずに現金の一部を受け取った発見者の3人が5日、同村社会福祉協議会に300万円を寄付した。うるま市の鉄筋工宮城英和さん(44)は寄付後、「すがすがしい気持ち。新型コロナで困っている人たちに使ってほしい」と笑顔を見せた。
▼これまで持ち帰りを容認の村、なぜ今回は訴訟に?村の主張とは?
宮城さんは昨年5月16日、友人で会社員の石川卓宏さん(50)=恩納村=、会社員の知花勝さん(38)=うるま市=と3人で処分場を訪れ、圧力鍋に現金1600万円が入っているのを発見した。3人の代理人弁護士によると、処分場は当時、鉄片などの廃材を拾って活用するため、多くの人が出入りしていた。村も持ち帰りを容認していたという。
現金の受け取りについて村と訴訟になったが、和解して3人が600万円、村が1千万円を得た。3人は訴訟費用や税金などを差し引いた300万円を村社協に寄付した。村社協の平良幸夫会長は「村の福祉のため、コロナで困っている人たちのために役立たせていただく」と感謝した。
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