日米共同統合演習「キーン・ソード23」の一環で、自衛隊は17日、陸上自衛隊の「16式機動戦闘車(MCV)」を沖縄県与那国町に空輸し、与那国空港から陸自与那国駐屯地までの公道を自走させる訓練を実施した。MCVが県内の公道を走行するのは初めて。県はMCVの公道走行をしないよう求めてきたが、自衛隊は強行した形となった。有事を念頭にした移動が民間地で行われ、市民団体などは空港前で抗議の声を上げた。
玉城デニー知事は同日午後、記者団に対し「(走行は)できるだけ控えてほしいと要望していた。訓練が行われたことを聞き、残念だ」と話した。
MCVを載せた航空自衛隊のC2輸送機は那覇空港を離陸し、正午前に与那国空港に到着。午後3時ごろ空港を出ると、島内の集落などを結ぶ県道を通って駐屯地に移動した。
(西銘研志郎、知念征尚)
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